激安クロスバイクの注意点!「コスパ良し」「シマノ製」に騙されないように!!

ばん太です。

最近は、インターネットで購入したスポーツ自転車を点検にお持ち込みいただく方も増えてきました。

しかし、実際に自分の手で点検してみて、「ん?」と感じる自転車も多くあります。

 

一般的なクロスバイクは4~5万円台ですが、今回は、通販サイトで販売されているいわゆる激安クラスのクロスバイク(1~2万円台)の特徴、注意点を自転車屋目線で紹介します。

クロスバイクが欲しい~でもとにかく安いモデルがいい!!という方は参考にしてみて下さい。

 

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やけにシマノ製変速機使用を推してくる

 

通販サイトをのぞいていると、激安クラスの商品ページでは「安心のシマノ製変速機搭載」という文言をよく見かけます。

確かにシマノは日本が世界に誇る自転車部品メーカーです。

しかし、一口にシマノ部品と言っても色々あります。100万円台のロードバイクに使われているものもあれば、ホームセンターで売っているママチャリにもシマノ部品が使われています。

 

激安クロスバイクに使われているシマノ製変速機は、ほとんどがママチャリに使われているものと同じです。というか、最近の低価格帯の自転車でシマノ製以外の変速機を使っている自転車をそもそもほとんど見たことがありません。

そして、コストカットのため、逆に変速機以外にはシマノ製部品はほぼ使われていません。安価なパーツが多く、長く乗るならこまめな点検は必須。

自転車屋的には、「安心のシマノ製変速機搭載!」という宣伝には「?」と感じてしまいます。「それって普通じゃない…?」と思っちゃいます。

(決して安いシマノ部品が悪い!と言いたい訳ではありません。もちろんいきなりぶっ壊れる、ということもありません。宣伝文句として無理があるかも、ということです)


組み立ての精度が悪い

 

ネットで購入したクロスバイクは大体が7~80%くらい組み立てられており、残りはお客様自身で組み立てを行うことが多いです。しかし、ここでいう「組み立て」とは、お客様の組み立てのことではありません。

 

実際に点検にお持ちいただいた車体を見ていると、この価格帯を購入するであろう方の知識量ではわからないような部分で、工場段階での組み立てのレベルの低さを感じることがあります。

私が見てきた具体的なケースですと…

・車輪の回転が非常に悪い(ベアリングの「玉当たり」と呼ばれる調整の不足)

・ワイヤーが長すぎてハンドル周りがごちゃごちゃしており、ブレーキや変速がスムーズに動作しない

・ハンドルの回転が重い

・ブレーキのゴム(ブレーキシュー)の位置がおかしい、ブレーキが効きっぱなしになっている

 

などなど。初めてクロスバイクにのる方だと、「これが普通なのかな?」と思ってしまうかもしれません。実店舗での点検は必須です。

また、「安全整備士が点検調整しています!」と記載のある場合もあります。ありますが…あまり当てにしないでください。

資格を取得している私がいうのもアレですが、安全整備士・技士の資格を持っているからと言ってあらゆる修理が完璧に出来るというわけではありません。

これについてはまた別に記事にしようかと思っておりますが、個人的には資格を取得してからが自転車屋さんとしてのスタートではないかと思います。

 

話が逸れましたが、「安全整備士」の記載があるサイトの商品でも、上記のような組立制精度のものも残念ながら存在します。

 


重い

 

激安モデルとはいっても、さすがに走行中にいきなりフレームがへし折れたりとか、そういったことはほとんど無いでしょう。そんなことがあれば、販売会社は一発でつぶれてしまいます。

ただ、1~2万円台という価格帯では、フレーム強度と車体の軽さは両立が難しいです。4万円台~のクロスバイクはほとんどが軽量でサビに強いアルミフレームですが、安価なものはほぼ、丈夫ですが重いスチール(鉄)フレームです。

それでもママチャリよりは軽いので、重くても気にしないぜ!むしろトレーニングにはもってこいだぜ!という方にはマイナスポイントにはならないかもしれません。

 


定価の設定がおかしい

 

リンクは貼りませんが、販売価格約2万円ほどのクロスバイクの販売ページに、「定価:58000円→20000円」といった表記を見つけました。

スペック詳細は、これで定価5万円台は絶対にありえない、と断言できるものでした。

何も知らない人からすれば、「すげー安くなってる!!お得!!」と思ってしまうかもしれません。

5~6万円出せば、ジャイアント他有名メーカーの定番モデルが買えちゃいます。

このような方法で購買意欲を煽る方法は景品表示法的にアウトなのでは…と思います。スペック的な注意点ではないですが、騙されないようにしてください。

同様に、「赤字覚悟!」と記載されていることもありますが、性能から見て全然値段相応です

このように、初めてクロスバイクを買おうと思い立ったけども、定番モデルの価格を見て面食らった人を狙っているような表記が多々あります。

「初心者を騙そうとしている!」とまでは言いませんが…あまり鵜呑みにはしないようにしましょう。

 


最後に…こんな人にはおススメかも?

 

色々と注意点を挙げましたが、全て納得してなお購入したい!という方にはよいかもしれません。

何より価格の低さは初心者の方には大きな魅力でしょう。「クロスバイクに興味はあるけど、買って飽きちゃったらもったいないしなぁ…」という気持ちもわかります。

もし激安モデルでのサイクリングにハマったなら、次の高いモデル購入へのよい足がかりにもなるでしょう。

また、高くても安くても結局のところ自転車のエンジンは自分自身です。大事に乗れば、どんな自転車でもあなたを遠くに連れて行ってくれるでしょう。

 

ただし!!

購入後すぐ、必ず自転車屋さんに点検をしてもらってから乗りましょう!!

また、ネットで購入するより、実店舗で試乗をした方がしっくりくるサイズの物を選ぶこともできる、という事も忘れないで下さい。

 

 

 

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